大判例

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東京高等裁判所 昭和26年(う)2940号 判決

猥褻な図画とは或る物体の上に表載された像形で性的衝動の興奮満足の手段となるべきものを謂い、所論の如き絵の具やペンキ等を用いて描いたもののみならず印画紙にやきつける印画たる写真等をも広く含むと解するを相当とするから、原判決には此の点に関して所論のような理由不備や事実誤認はない。論旨は理由ない。

(弁護人控訴趣意第一点)

第一、「猥褻図画である……撮影した写真云々」と判示し写真を以て図画なりとして居るが写真は図画ではないのである。謂う迄もなく写真は光線によりて原版の膜面に変化を与え薬液によりて現像した原板によつて印画紙にやきつけた印画である。然るに図画は絵画とも称する絵のことである、絵は筆やその他のもので墨や絵の具ペンキ等によつて描き出されたものである。英語でもポトグラフと。ピクチュアは異る。原判決が猥褻図画である写真と判示したのは社会通念に従えばそれは観念の混同であり判決理由のくいちがいであつて理由不備の違法と謂わねばならぬ。

(註 本件は量刑不当により破棄自判)

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